D&D第5版リプレイ・ケルベロス2「ラヴィニアの章」-その1-

■ハンドアウト

【導入】

 フェイルーン大陸のソードコーストと呼ばれる地域。
 フレイムルール月(7月)の”通商道”を行く冒険者たちはドライリーブズという町で宿をとった。

「二時間以内に戻ってくること」
 その約束を受け、ラヴィニアはナイリスの使いで町を出た。
 ナイリスの母、シア・シアンノデルからの使者に会うのが目的だ。しかし突然逃げ出したペットのテッソを追いかけているうちに森の中に迷い込んでいた。

【個別導入】

●ラヴィニア用
 テッソを追いかけて迷い込んだ森の中でラヴィニアは香しい匂いに気づく。ダガーフォード領主リマルドの遺体のそばで拾った小瓶と同じ匂いだ。
 匂いのもとにはテント屋根の下で椅子に座った貴婦人が優雅にお茶を飲んでいた……。

●ナイリス用
 町に着くと母から手紙が届いていた。使者を送ったという内容だ。
 ラヴィニアを迎えに送ったので無事に使者を連れて帰ってくれるだろう。

●ムース用
 町に着くと、ナイリスは二時間の自由時間を与えてくれた。
 町を歩いていると、ナイリスの後ろ姿を見つけた。暗殺のチャンス。静かにナイリスの後を追った……。

●ヴァルディス用
 町に着くと、ナイリスは二時間の自由時間を与えてくれた。
 町で雑貨屋を見つけた。武器や防具も売っており、一着のクローク(外套)は明らかに魔法の防具だ。店主はゲームに勝てばそのクロークを譲ってくれると言う。

●ランディル用
 ムーン・エルフの里の妖精騎士シア・シアンノデルに雇われた。依頼は息子ナイリスを守ること。また、ナイリスに直接手渡すようにと手紙もあずかった。


■シーン1:ラヴィニア導入

 森の中をテッソを追いかけていくと小瓶の香りが。そして異様な光景が現れた。
 テント屋根の下で椅子に座った貴婦人。白髪まじりの髪で少し老いているが美しい女性だ。優雅にテーブルからティーカップを持ち上げて香りを楽しんでから口をつけた。

ラヴィニア:「テッソ、テッソ、どこ行くのさー」開けた場所にたどり着くと、樹の影に隠れて様子をうかがうよ。
DM(貴婦人):「こんにちは、ハーフリングさん。あなたのお名前は」
ラヴィニア:ビクゥ! この人はヒューマンさん?
DM:ヒューマンです。
ラヴィニア:「こ、こんにちはー。ボクはラヴィニア……あなたはのお名前は? ヒューマンさん」おずおず出ていこう。テッソはどこにいるんだろう。
ムース:テーブルの下で貴婦人の食べかすをむしゃむしゃ。
ラヴィニア:ぐっ、いいなぁ……と食べかすにくぎ付け、口端からよだれなんかも出たりする。
DM(貴婦人):「ラヴィニアちゃん。私はモーウェン・ダガーフォード。よろしくね」
ナイリス:ダガーフォード婦人!?
DM:モーウェン・ダガーフォードについては難易度12の【知力】判定で何かわかるかもしれない。
ラヴィニア:ほうほう。(ダイスを振って)18。めっちゃ知ってた。「ダガーフォード? ボクもラヴィニア・ダガーフォードだよ!」
DM(モーウェン):「あら、あなたもダガーフォードというのね。ご親戚かしらね」

 モーウェン・ダガーフォードは公爵。ダガーフォード家は大昔からダガーフォードを治めている。今は一戦を退き、領主リマルドに実権を預けていた。

ラヴィニア:リマルドは前回のリプレイのエンディングで死んだ人。
DM:そうですね。
ラヴィニア:あ、と思いだし、肩をもじつかせて、「森で死んでたおじさんとも親戚、なのかな?」視線はテッソが食べる食べかすにちらちら。
DM:もりもり食べているテッソ。
ラヴィニア:早くそこを代わっておくれ。
DM(モーウェン):「実はあなたに会うのは二回目なのよ」
ラヴィニア:あれ? ときょとんとする。そうだったっけ?
DM(モーウェン):「あなたに伝えなくてはならない。今回のストームレイブン家の成人の儀式に隠された秘密を」

 急に辺りが靄につつまれる。モーウェンの姿も見えなくなった。

ランディル:なんか急にナイリスが殴られたぞ!
ヴァルディス:やっぱりあの家は真っ黒だな。
ナイリス:気のせいですよ。
ラヴィニア:「あれ? おばさーん」と歩みよる。テーブルもなくなっているのかな、食べかすを拾おうとするけれど。
DM:何も見えなくなりますね。

「おばさーん? テッソー?」
 ラヴィニアは靄の中を歩き始めた。


■シーン2:ムース導入 

 ムースの前をナイリスが歩いている。ムースにとっては暗殺のチャンスであった。

DM:まずはムースだけ登場してください。
ムース:ここは町中ですか。
DM:はい。でも人通りは少ないですね。
ナイリス:ふわふわ歩いているはずです。
ムース:物陰に隠れながらナイリスの後をつける俺。懐にはダガーを忍ばせ、暗殺の機会をうかがっている。「このチャンスを逃したら次は牢獄かもな……」

 建物の隙間の通路の前でナイリスが立ち止まる。外れかかった扉を開けて入っていった。

ナイリス:自分が暗殺されるのを眺めるドキドキ感。
ヴァルディス:ムースの旦那。角のおかげで潜めるのか気になるところだな……。
ナイリス:入り口でひっかかる。
ムース:路地か。では、曲がった先をのぞいてみるよ。
DM:では、ここでナイリスの登場です。
ムース:「うわ、もうばれた!」
DM:路地をのぞくムースの背後から。
ナイリス:背後から?
DM:はい。
ムース:「物騒な世の中なんでね。騎士殿の護衛をしようと思ってね」
ナイリス:DM、僕はどう歩いて背後に出ました?
DM:良い質問です。ナイリスは路地には入っていません。路地をのぞいているムースをみかけただけです。
ランディル:ムースさん、何かに騙されている?
ラヴィニア:別の人か?
ナイリス:了解しました。
ムース:俺が追っていたのは誰?
ナイリス:「なんで僕を護衛すると路地をのぞき込むんですか?」
ムース:「いや、たしかにいま、似た人がこの路地を曲がったのが見えたんだが、気のせいかな……」
ナイリス:「僕はいまここに来たところなので、きっと人違いですよ」とムースに笑いかけます。
ムース:「ああそうなのか。まあ、気にしないでくれ。俺はちょいとやることがあるんでここで失礼するよ」とこの場を去ろうとします。
ランディル:ムースさん、引き際がいい。
ナイリス:「あっ、ムースさん」
ムース:びくっ! 「な、なんだい?」
ナイリス:「せっかくの自由時間ですから、僕のことは気にしないで好きにすごしてください。いつも不自由を強いてしまっていますから。買い物とかは済ませておきますので」と手を振ります。
ムース:おお、優しい。ほっと胸をなでおろす。
ナイリス:「悪いことはしちゃだめですよ?」
ムース:「するわけないじゃないですか」と苦笑いして手を振ろう。路地を曲がった奴が気になるので、追ってもいいですか?
DM:いいですよ。


■シーン3:ヴァルディス導入

 ヴァルディスは”ビョルグの雑貨屋”という店に入ってみた。食料や冒険者に必要そうな装備、武器までそろっている。

ヴァルディス:「この町の品揃えはどうかなーっと」適当に棚を物色する。
DM:ひときわ作りの良い外套が売っている。魔法のアイテムだとわかる。
ヴァルディス:「おっ、これはなかなかな品物。さて、お値段は……」と値札をチェック。
DM:店の奥から、「500gpだよ」という声がする。
ナイリス:高い高い。
ヴァルディス:「100gpくらいにまからんか」真顔で。

 ずり落ちそうな眼鏡と欠けた前歯が特徴的な老人が近づいてくる。この店の店主ビョルグだろう。

DM(ビョルグ):「それはちょっと難しいな。これはクローク・オブ・プロテクション(守りの外套)だよ。興味がおありかね」
ヴァルディス:「うん、まぁ前衛だからなぁ。良い品だなぁ」うろうろ。
ラヴィニア:効果はACに+1、すべてのセービングスローに+1。
ランディル:うーん。守りの外套。うーんほしい!
DM(ビョルグ):「ひとつ、わしとゲームをしないかね」と言ってカードを取り出す。
ランディル:ヴァルディスに悪くないよな、この外套ー。
ナイリス:めっちゃほしい。
ヴァルディス:「よかろう……」椅子に座る。
DM(ビョルグ):「グッド!」ヴァルディスを指さす。
ランディル:絶対あやしいとか思うけど、これはしかたないよ。
DM:ルールは簡単。ゲームはスリードラゴン・アンティ。
ムース:公式のカードゲームじゃないか!
ヴァルディス:D&Dおなじみのゲームだ。
DM:400gp勝てばクロークをくれる。

 スリードラゴン・アンティのルール
 ①お互いに100gpまでの同額の金を賭ける。
 ②通常勝負は【知力】対抗判定。
 ③勝利した方が賭けた金額を総どり。

DM:簡単でしょ?
ヴァルディス:【知力】の修正値+1しかねえっ!
DM:そんなあなたに特別ルールをご用意。

 イカサマルール:通常勝負の代わりに【魅力】〈ペテン〉か、【敏捷力】〈手先の早業〉で判定してもよ。1回目は目標値15で成功。2回目からは店主の【判断力】〈看破〉との対抗判定となる。看破されたら店主はゲームからから降りる。

ヴァルディス:修正値はたいして変わらん!
DM:ここはヴァルディスが単身で挑んでもいい。
ヴァルディス:……。
DM:そして、仲間を連れてきてもいい。
ヴァルディス:「……ちょっと待ってろ」静かに店から退出する。
ムース:はーいはーい! 俺、頭いい人。
ランディル:ムースさんの独壇場では?
ヴァルディス:ドアを閉じて全力でダッシュしながら「誰か! 頭いい人か、魅力ある人か、手癖悪い人っ!」
ムース:おーい、俺を探せ。
一同:(笑)。
DM:村の中の合流は自由にできることとします。
ヴァルディス:じゃあさっきのムースの旦那のシーンの続きで曲がり角の先からヴァルディスが飛び出てくるとかで合流するか。
ムース:路地をのぞきこんだらぶつかった。
ヴァルディス:「ってーな! 急いでんだ邪魔すんじゃ……いたぁー! 頭いい人ぉー! ちょっと来い!」つかんで道を戻っていく。
ムース:「うわっ、なんだヴァルさん」
ヴァルディス:「頭がいいムースの旦那の力が必要なんだ! いい装備があるんだ! 転じて君のためだ!」と雑に説明。
一同:(笑)。
ムース:いや、ちょっと気になる人がいたんだが……と思っているうちに連れて行かれる。

DM:では、”ビョルグの雑貨屋”に戻ってきました。
ヴァルディス:「待たせたな店主! この御仁が相手になるぞ!」ドアを開けながら。
DM:ビョルグはムースにも同じ説明をする。「やるかい?」
ムース:「おい、なんだこれは」
ヴァルディス:「かくかくしかじか」とざっと説明する。
ムース:「ほうほう、俺の頭の良さを理解しての頼みとあらば断わる理由はないな」受けてたとう。
ヴァルディス:「よっしゃ! 先生お願いします!」
DM(ビョルグ):「グッド!」欠けた歯で笑いながら指をさす。まずは一回戦。おいくら賭けますか?
ムース:「ヴァルさんいくらある?」俺は150gpあるぞ。
ヴァルディス:一気に行くか、それとも分けるか。とりあえず100gpで様子見するか。
ナイリス:なかなか堅実。
ヴァルディス:最初はジャブだ。ムースの旦那を信じるんで好きに使ってくれ。
DM:ここまでのやりとりが面白いので、ヴァルディスにインスピレーションを挙げましょう。
ヴァルディス:ヒュー!
ムース:よし、任された! 「おっちゃん、本当にいいんだな? 一気に行かせてもらうぜ」300gp賭けましょう!
ランディル:いったー!
ヴァルディス:勝負師だ。
DM:マジで(笑)。ではこちらも300gp賭けましょう。
ヴァルディス:ガイダンスで補助はできるかな?
DM:あからさまな魔法の動作でばれますね。
ヴァルディス:作戦会議と言って外に出るか……。
DM:それならありとしましょう(笑)。
ナイリス:悪いことしちゃだめって言ったのに。
ランディル:ほんとだ(笑)。
ヴァルディス:「ちょちょちょ旦那! ちょっと!」と焦る顔して外まで連れてってから、「いきなり全部かけるのはちょっとチャレンジャーでは!?」と大声で焦る様子に装いながらガイダンスをかける。
一同:(爆笑)。
ヴァルディス:薄ら笑いを浮かべながらその目は、「かっぱいじまいな」と暗に告げている。
ムース:「いいから任せておけ。今日の俺はついている」といいながらニヤリと笑って了解。
ランディル:うーんいいですね(笑)。キャラクターが生きてるなって感じがしますね。
ヴァルディス:神に祈りながら戻って来る。
ムース:「待たせたな。相棒がチキってたが俺が説得した。よし、勝負だ」イカサマルールで行こう。【魅力】〈ペテン〉で判定する。
DM:はいどうぞ。
ムース:(ダイスを振って)出目「1」なので6。
一同:(爆笑)。
ムース:無言でヴァルさんの顔を見る。
ヴァルディス:「……」真顔でムースの旦那を見つめる。
DM(ビョルグ):「ほう。イカサマを使うとは。これはこれは」
ランディル:今思ったんだけど、ムースさんにダイスを振らせちゃダメだったんだな……。
ナイリス:いいかいラヴィニア、悪いことすると自分に返ってくるんだよ。
ラヴィニア:こわいね。
DM(ビョルグ):ドン! と机に腕をおいて300gpを引きずり寄せる。「まずは300gp。これで700gp勝たないと、あの外套は手に入らんよ」
ムース:ひぃぃ!
ヴァルディス:「ぐぬぬ」


■シーン4:ランディル導入

 ランディルはムーン・エルフの里の指導者的役割の妖精騎士シア・シアンノデルの家に呼ばれた。
 まもなくシアが部屋に入ってきた。エルフらしく細身で優美な女性だ。身に着けた革製のエプロンと手袋には鮮血がべっとりついている。

ランディル:「や。……念のために聞くんだけれど、それは食肉加工の工程?」
DM(シア):「鹿を屠殺していてな。集中して作業をしていると落ち着くのだ。息子のナイリスも作業を眺めるのが好きでな」
ナイリス:なつかしいなあ。
ランディル:「呼んだのは、そのナイリスの件かな」
DM(シア):「知っているとは思うが、ナイリスはわたしとダガーフォードの貴族ダーウィン・ストームレイブンとの間に生まれた子だ」
ランディル:「出生がわかっているのはいいことだ」
DM(シア):「一年前にストームレイブン家の跡取りだったナイリスの腹違いの兄ブリーアンが亡くなってな」
ランディル:「おや。通常の死かな?」
DM(シア):「病死だと聞いている。ブリーアンは良い子でな。母を早いうちに亡くしたので、わたしを本当の母のように慕ってくれていた。よく手紙をくれたものよ」
ランディル:風向きが怪しいな。うなずいて先をうながそう。
DM:「最後にくれた手紙に『ダガーフォードで不吉なことが起きようとしている』と書かれていた。そしてしばらくして病死をしたという報せがあったのだ」
ラヴィニア:陰謀っぽくなってきたね。
ナイリス:きな臭い。
ランディル:「不吉なことが起きたわけだ」
DM(シア):「今、ナイリスはストームレイブン家の成人の儀式としてウォーターディープに向かっている」
ランディル:「居ないのはそんなことだろうとは思ったけど、まずいんじゃ? あなたがよく行かせたな……、いや、断れなかった?」
DM:「そうだな。ナイリスはもうストームレイブン家の跡取りだからな。だが、わたしには何か不吉な予感がしている。そしてそなたに依頼することにしたのだ。親ばかと言われてもしかたないがブリーアンのこともある。ナイリスを守ってやってほしい」
ナイリス:母の愛を感じる。
ランディル:「引き受けた。成人の儀の段取りについて教えてくれ。向こうとはドライリーブズで落ち合う」リラックスして椅子に座ってた体勢をなおして詳しい話をつめようとしますね。
DM:では、ランディルはシアからひととおり説明をうけてから。紐でとめた巻いた羊皮紙を渡される。「ナイリスに渡してやってくれ」
ランディル:こくりとうなずいて、「早めに届けよう」と受け取ろう。


■シーン5:モーウェン・ダガーフォードの証言

 靄が晴れると、ダガーフォード領主リマルドが森の中を歩いている光景が見える。

ラヴィニア:テッソもいなくなったままだし追いかけよう。何か教えてくれるようだしね……。
DM(モーウェン):「わたしたちは森の中で領主同盟の指示で会合をしようとしていた。ダガーフォードの領主をまかせているリマルドとテンパス寺院のカドマン司教と三人で」声だけがどこからか響く。
ラヴィニア:「あれ? おばさん……そこにいるよね?」と歩いてるほうとは違うところから声がして戸惑う。
ムース:テンパス寺院はヴァルさんのとこるか。
ヴァルディス:俺にカルト教団の殲滅指示出した司教だな。
ランディル:リマルドが、ラヴィニアが窃盗したことになっているダガーフォードの領主。ラヴィニアは殺していないが、誰かが殺したことは間違いない……。
ラヴィニア:「(テンパス……、テンパスってなんだっけ)」と知らないような知ってるような単語に首を傾げつつ駆けていく。
DM:領主同盟については難易度10の【知力】判定で一般知識が分かります。
ラヴィニア:(ダイスを振って)15。ボクは何でも知っているよ!
DM:ソードコーストのさまざまな共同体の統治者たちによる同盟。ウォーターディープの公開執政官やダガーフォードのリマルドも構成員だ。
ラヴィニア:領主制で明確なトップがいるわけじゃないんだっけか。
DM:お互いに平和を維持して戦争はよそうね、という同盟です。
ラヴィニア:「あれ、じゃあおばさんもあの森にいたの? おじさんしかいなかったけれど」と幻聴に問いかける。
DM(モーウェン):「アスモデウスのカルト教団が、ダガーフォードを根城にしてソードコーストに勢力を広げているという情報を聞いたの。わたしたちはカルト教団への対策を練ろうとしていた」
ラヴィニア:「カルト……カルトってなんだっけ……」麦粉、バター、砂糖、卵で作るお菓子を思い出しつつ。
ムース:タルト食べたい。

ラヴィニア:「それでおばさんはボクにいつあったのー?」と追いつこうとするけれどきっと追いつかない。

 森を歩いているリマルドの背中に矢が刺さる。まもなく黒い甲冑の騎士が現れて倒れたリマルドに近づく。
 騎士は黒い兜を外す。その顔をみたリマルドが驚愕している。

ラヴィニア:「あ! おじさんだ。そう、ボクが見つけた時には矢で撃たれてたの。なんだっけ、ストー……ストーなんとかっていう家には気をつけろって」
DM(モーウェン):「カルト教団はストームレイブン家の成人の儀式を利用して、ウォーターディープに災厄をもたらそうとしているらしいの。そして、あなたたち四人が選ばれるように画策した」
ラヴィニア:ストームレイブンやばくない!? 「四人……? ナイリスとヴァルおじさん、ムースおじさんと……」テッソを思い浮かべる。
DM:どういう数え方だよ(笑)。インスピレーションあげましょう。
ラヴィニア:わーい。自分が数に数えられることに慣れていないのだよう。浮浪児だったからね。
DM(モーウェン):「当然、領主同盟が見過ごすわけはない。でも占術師のウィザードたちが選んだ、ウォーターディープを災厄から守る者も、同じくあなたたち四人だったの」
ラヴィニア:「変なの、それってどっちかの人が嘘を言ってるんじゃないの?」なんて言いながらようやくモーウェンに追いついていいなら並ぼう。
DM:では、モーウェンと並んで映像を見ている感じです。

 黒い甲冑の騎士は去り、リマルドだけが残された。
 しばらくするとそこにラヴィニアが現れた。リマルドは何かを話してこと切れた。そして衛兵たちが現れてラヴィニアは囚われた。

ラヴィニア:「あっ! おばさん見てみて、あれボクだよボク!」と衣をくいくい手で引いて、囚われていく姿に、あーっと落胆。
DM(モーウェン):優しい笑顔をラヴィニアに向ける。「ラヴィニア。あなたたち四人で協力してウォーターディープを、いえソードコーストを守ってちょうだい」
ラヴィニア:ようやく四人目が自分だと気づき、ほぉーって顔をしたあと、「いいよ! ボクはみんなと同じだからねっ、罪人だったり、同い年だったり!」と共同体要素が増えたことに鼻をふんすふんす。

 また靄が濃くなって、ラヴィニアは眠りに落ちた。


■シーン6:村の事件

 ナイリスは女性が泣いていて、村人が数人囲んでいるのを目撃した。

ナイリス:なんだか不穏だ……。とりあえず声をかけてみようか、「すいません、何かあったんですか」と近寄っていきますよ
DM:「これで先週から三人目だ。また子供がさらわれたんだ」と村人が言う。
ナイリス:思ったよりも深刻な話に眉をしかめます「三人も、ですか」
ランディル:子供がさらわれている……。生贄か?
ヴァルディス:カルトの仕業だな間違いない。
ナイリス:「犯人の目星などはついているのでしょうか」
DM(村人):「あんた冒険者かい? なんとか村の力になってくれぬか」
ナイリス:「僕でよければお力になりますよ」
DM:おおー! さすがパラディン。
ナイリス:女性にハンカチを差し出して、「聖騎士として人を助けるのは当然の義務です」優しく話しかけます。
ラヴィニア:さすが献身のパラディン!
ムース:かっこいい。
ヴァルディス:カルトの対処なら任せろ!
DM:インスピレーションあげましょう! 文句なし。
ナイリス:ゲットだぜ!
DM(村人):「”しかめ面のイルカ亭”に行けば、依頼料と情報をくれるはずだよ。行くといい」
ナイリス:かわいい名前だね。頷いて向いますが、そういえばみんな自由時間だなあ。「まあ、話せば協力してくれるよね。三人ともいい人たちだし」と勝手に納得しながら”しかめ面のイルカ亭”に歩いていきます。


■シーン7:負けられない勝負

ヴァルディス:とりあえず元手がないから何も出来ないし、宿に帰るか……。「やっぱ悪銭身につかずだな……」とぼとぼ。
ムース:「俺に考えがある」
ヴァルディス:「ほんとぉ~?」うろんな顔。
ムース:修得したばかりのサジェスチョン(示唆)を使おう。
ヴァルディス:便利な魔法きた。

 ヴァルディスとムースは”ビョルグの雑貨屋”に引き返した。

ムース:「すまんな、店主。さっきはあんたを試していたんだ」
DM:(ビョルグ):「ほう。そうかい」
ムース:「これしきのイカサマに引っかかる奴ならどこで手に入れた品か分からんからな。この品は大丈夫そうだ」ともっともらいいことを言う。
ヴァルディス:ハラハラしながら後ろで見てるよ。
一同:(笑)。
DM:ちなみにあからさまに魔法を使うとはばれますよ。
ヴァルディス:じゃあ僕が気をひく間に魔法を唱えるんだ!
DM:ではヴァルディスがうまく気をひいたか判定しましょう。
ヴァルディス:ばっちこい!
DM:【魅力】を使う技能であれば。
ヴァルディス:くそ、【魅力】なんてどれも修正値0だ。ペテン……説得……威圧……、ペテンだ!
DM:判定どうぞ。
ヴァルディス:(ダイスを振って)18!
一同:おお!
DM:それはビョルグの注意がヴァルディスにひかれたましたね。ムースは魔法を発動してもいいですよ。
ムース:サジェスチョンを使う!
DM:【判断力】セーヴィング・スローします。目標値は13ですね。(ダイスを振って)出目「1」! ぎゃー!
ヴァルディス:ヒュー!
ランディル:イエーイ!
DM:見事にサジェスチョンにかかりました。しかしここで2レベル魔法をつかうとは!
一同:(笑)。
ランディル:大休憩すればいいんだよ!
ヴァルディス:負けられない戦いがここにはある。
ムース:「この方は良家の御曹司を護送中なんだが、この方の外套とその外套を交換すればこの店にも何かしら加護があると思うぞ」と言っておこう。
DM(ビョルグ):「なんと! それはありがたいことです!」とにこにこしてクローク・オブ・プロテクションを差し出す。
ヴァルディス:「きっと役立ててみせましょう」自分のマントを差し出し交換する。
ランディル:ヴァルディスの外套って、ラヴィニアの手拭きタオルの?
ラヴィニア:あ……。
ナイリス:ポケット中にイモの切れ端入ってるのに。どんぐりとか。
ラヴィニア:ボクの宝物……。
DM(ビョルグ):「ありがたやー」
ヴァルディス:さすがに良心が痛むが心はハッピー。
ムース:「200gp値切っただけだ。ほれ、あんなに喜んでるし」
ランディル:冷静に考えると、いたいけな老人をだましている悪い奴らだな。
ナイリス:やはり悪……。
ヴァルディス:「まあ、300gpは持ってってるしなよく考えると……」
DM:ムースらしさはでていたのでインスピレーションあげましょう。
ムース:やったー!
ヴァルディス:「さらば店主!」ローブを風ではためかせながら去っていく。
ムース:かっこよく見える。頼りにしてるぞ!
ナイリス:実はムースさん。150gp払ってヴァルディスにコート買ってあげただけなのでは?
ランディル:結果そうなる。
ムース:はっ!?
ランディル:いい人だな……。
ラヴィニア:結果的にすごくいい人。
ムース:くぅぅ。


■シーン8:さらわれたラヴィニア

 ラヴィニアは目が覚めると、何者かに引きずられていた。

ラヴィニア:「んぁ……。ヴァルおじさん、お肉と芋のしっぽ交換してあげるよ……イタッ」ゴン、っと木の根のところで頭がはねて目が覚める……片足を掴んで引きずられているようだ……。ぼけーって流れる空を見上げながら……いったい何者だ?
ナイリス:運び方に愛がない。
DM:ハイエナのような人型生物ノールだ。
ラヴィニア:「……?」目をぱちくり。引きずられてるので体も自由にならない。いや逃げられるのだろうか?
DM:ここにランディルが偶然通りがかって合流ということにしましょう。ランディルの受動【敏捷力】〈隠密〉はいくつでしょう。
ランディル:16ですね!
DM:はい。ノールは受動【判断力】〈知覚〉10なので不意打ちができます。
ランディル:不意打ち!?
DM:これより戦闘ラウンドに入ります。
ランディル:いい感じに救助といきたいねえ。

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