シノビガミ戦国編リプレイ「真田十勇士大戦」其の一

■導入フェイズ

 参加者全員にとって久しぶりのシノビガミ。しかし、参加者たちはツイッターのオンラインセッション文化を黎明期から支えてきたレジェンド級プレイヤーなのです。GMである私(niga)も背筋が伸びる思いです。

niga:シリアスシリアスシリアス。
爆弾パンチ郎:久々に聞いたなあ。それ(笑)。
niga:これ今でも言われてるんですかね?
一同:シリアスシリアスシリアス。
niga:肩の力を抜いて楽しいセッションにしましょう! よろしくお願いいたします。
一同:よろしくお願いします。

GM:セッションタイトルは「真田十勇士大戦」。【あらすじ】を読み上げます。

【あらすじ】

 慶長二十年、大坂夏の陣。
 徳川家康は十五万の兵を率いて大坂城を包囲した。対する豊臣方の兵はわずか五万。
 だが、豊臣方の謀将、真田信繁には畢生の秘策があった。金城鉄壁の要塞である大坂城に籠城し、股肱の家来である真田十勇士を以って家康の暗殺を謀る。
 真田十勇士は、最強の忍びと呼ばれる猿飛と霧隠をはじめ、一人一人が超絶の力を持った異能集団。十勇士の力を解き放つのはこの時をおいて他になし!

 しかし、忽然と大坂城下に赤備えの武者が現れた。
「我が名は真田幸村なり。真田の兵よ討ってでよ! 真田十勇士よ徳川家康の首を討ち取るのだ!」
 哄笑とともに真田幸村と名乗った者はいずこともなく去っていった。

 まもなく徳川軍の総攻撃が始まった。
 さらにあろうことか! 豊臣方の総大将である豊臣秀頼が姿を消した。

 すべてはあの真田幸村なる者が現れてからのこと。幸村とは何者なのか? 真田家の者なのか?
 豊臣方から不審の目を向けられる信繁。真田十勇士よ、真田の、いや豊臣の危機を救ってくれ!

 だが、さらなる知らせが信繁をさらなる窮地に追い込む。すなわち、……猿飛佐助死す!

 戦国時代最強の異能集団といわれた真田十勇士は、なぜ豊臣方に勝利をもたらすことができなかったのか?
 真田十勇士の滅びへの物語がここより始まる……。


うぃんぐ:ひええ。
夜帰:滅ぶのかあ。歴史不勉強で申し訳ないですが、ざっくりおさらいしていいですか。
GM:はい、どうぞ。
夜帰:真田信繁は関ヶ原で豊臣方について敗北、その後大坂の陣で敗北の流れですよね?
GM:はい。
夜帰:信繁が豊臣方、兄が徳川方について戦ったような……間違いかもしれない……。
GM:あってます。
夜帰:大河ドラマ知識、意外とやるな!
GM:ただし、兄の信之は病気を理由に大坂の陣には参加していません。かわりに息子たちが参戦しています。
夜帰:真田は兄弟を両方の勢力に送った辺りがめちゃくちゃマンチで素晴らしいと思ったので覚えてた。
爆弾パンチ郎:補足。今世間に流布してる「真田幸村」という名は実はずっと後に真田信繁につけられた通り名。出所は夏の陣から60年後に書かれた『難波戦記』といわれている。
GM:補足ありがとうございます。
夜帰:調べてたら、真田幸村実在しない説とか見ました。わたしの中では真田幸村は忍者だったんじゃない? ということになりました。
爆弾パンチ郎:で、本セッションの幸村は「誰だてめえ!?」となってると(笑)。
GM:そうです。
夜帰:わたしたち知らないんだなあの幸村さんを(笑)。
GM:そうです。多分……。


一、 PC紹介

GM:本セッションの各PCの【ハンドアウト】には真田十勇士の一人が指定されています。事前にみなさんに選んでもらってPC作成していただいています。では、順番にPC紹介をお願いいたします。

 PC1:真田十勇士が一人、海野六郎
 あなたは真田信繁より豊臣秀頼捜索の命を受けた。秀頼の顔を知らないあなたのために、信繁は秀頼の侍女おひろを共につけてくれた。あなたの【使命】は豊臣秀頼を見つけることだ。


GM:爆弾パンチ郎さんお願いします。
六郎(爆弾パンチ郎):というわけで、海野六郎です。常に鬼の面をつけた怪しい男装の麗人です。
GM:女性なんですね。
六郎:一応は。流派は花留陀衆という足利将軍家に仕えてた忍びの一族で、素顔を誰にも見せないのが信条。実は「出雲の阿国」と呼ばれていた歌舞伎踊りの創始者です。
GM:面白いですね。
うぃんぐ:怪しくない男装の麗人っているのかな(笑)?
六郎:変装の名人で、化けれない者はなしの潜入任務のプロフェッショナルであり、集団戦が得意な軍師でもあります。ことあらば殿の身代わりとなって戦場をひっかきまわす手筈でしたが、幸村登場で先手を打たれました。何もんだ、あいつ!
一同:(笑)。
GM:伝奇ムード満点でよろしいですね。個人的に女性がいてくれてよかった。幸村登場に内心穏やかでない六郎という感じですね。
六郎:ちなみに女性であることは十勇士は全員知ってますが、「でもあいつ会うたびに顔も性別も違うから意味ないよね」とか思われてるはず。
GM:なるほど。
わふう:性別なんて子供作るとき以外関係ないのですよ。我ら忍者はね。

 PC1:海野六郎(うんの ろくろう)
 年齢:?歳 性別:女 流派:花留陀衆
 表の顔:侍 信念:忠
 特技:謀術/《衣装術》、《刀術》、《変装術》、《調査術》、《遊芸》、《用兵術》
 忍法:【接近戦攻撃《刀術》】、【怪士】(【闇斑】、【世鬼】、【葬囃子】)、【軍師】、【斑猫】、【達人《用兵術》】
 背景:-


 PC2:真田十勇士が一人、三好清海入道
 あなたは真田信繁より親友であった猿飛佐助の亡骸を守る命を受けた。佐助の亡骸は真田丸の傍の寺に安置されている。あなたの【使命】は猿飛佐助の死の真相つきとめることだ。


GM:うぃんぐさん、お願いします。
清海入道(うぃんぐ):はいはい。怪力無双。十八貫もあろうかという樫の棒を存分に振り回し諸国を漫遊、猿飛佐助の盟友であったという。
GM:いいですね!
清海入道:……が、歳を取り、腰の曲がった姿はすでに少々背の高い老人。しかし未だ膂力はしっかりとその身に残り、年嵩とともに深まった技は円熟。
GM:かっこいい。
清海入道:山伏としての修行により妖術も使いこなす。そういうお爺さんです。
六郎:怪僧ですのう。
清海入道:古参の臣下で、猿飛佐助と仲が良かったりします。
GM:一般的に想像する三好清海入道のイメージに近く、そこに独自のアレンジが効いてますね。元国衆の頭領という感じでしたよね。
清海入道:ですねー。弟と一緒に漢として真田の臣下になりました。ちょっと何するかわからなさそうな爺さんみたいなのは憧れあります。
GM:電車に中で突然キレる爺さんとか。
清海入道:それはこわい(笑)。
夜帰:何するか分からない爺さんではあるが。
六郎:たまに見ますけど、それ違うと思うなあ(笑)。

 PC2:三好清海入道(みよしせいかいにゅうどう)
 年齢:九十歳 性別:男 流派:突波
 表の顔:山伏 信念:忠
 特技:妖術/《手裏剣術》、《骨法術》、《怪力》、《罠術》、《封術》、《呪術》
 忍法:【接近戦攻撃《怪力》】、【頑健】、【春雷】、【神槍】、【乱神】
 背景:剣豪/過信


 PC3:真田十勇士が一人、穴山小助
 あなたは真田信繁より幸村の目的を探る命を受けた。真田幸村と名乗る武者はいたずらに戦況を悪化させているとしか思えない。あなたの【使命】は真田幸村の正体を暴くことだ。


GM:わふうさん! お願いします。
小助:穴山小助を名乗る座頭衆の忍びです。怪しげな風体の人物が多い座頭衆の中でもさらに怪しげな風体をしています。素顔を見せず、顔を隠し、まるで人の声とは思えない声で話します。愛情を嗤い、友情を嗤い、人情を嗤うが故に彼は真田最強の間者と呼ばれます。
清海入道:……人?
六郎:うわ。こりゃまた怪しいなー。小助さんも(笑)。
清海入道:何もないがゆえに何にも囚われない、故に最強の間者ってことか。
小助:というわけで今回の悪役ポジです。
GM:え!?
夜帰:またわふうさんが適当なことを。
小助:僕は忍びをやると80%で悪役になります(笑)。知ってると思ったのに!!
GM:わかりました。
小助:信繁の懐刀にて知恵袋です。
GM:危険な人を懐においてますねー。
六郎:殿の度量半端ねえー。さすが英傑の器。
小助:他の忍びが異能としての能力を追求されての抜擢にたいして、小助は信繁の代理として冷徹な判断をすることを要求されます。真田のためなら他の十勇士など捨て駒よ!!
GM:本セッションの十勇士のイメージは異能集団なので、小助のような存在も非常によいと思います。
小助:真田万歳!!
GM:悪役なの? 味方なの?
小助:真田の味方。
夜帰:真田vs真田だったら?
小助:強いほうの味方。
一同:(爆笑)。
小助:人情や友情など不要!!

 PC3:穴山小助(あなやま こすけ)
 年齢:?歳 性別:? 流派:座頭衆
 表の顔:虚無僧 信念:忠
 特技:謀術/《絡繰術》、《腹話術》、《罠術》、《遊芸》、《流言の術》、《用兵術》
 忍法:【接近戦攻撃《罠術》】、【世鬼】、【裏腹】、【反間】、【痛打】
 背景:-


 PC4:真田十勇士が一人、根津甚八
 あなたは真田信繁より徳川方総大将である徳川家康の真意を探る命を受けた。徳川軍は真田幸村に呼応して総攻撃を開始したとしか思えない。あなたの【使命】は徳川家康の動向を探ることだ。


GM:夜帰さんどうぞ。
甚八(夜帰):はあい。でっかい口を開けて笑う、粗野な印象を受ける男性です。日に焼けた肌にひび割れた声も相まって、三十過ぎに見えますが二十五です。当時に照らせばまあいい歳ですが! おっさんじゃないよ。
GM:若いですよ。
甚八:本人は海に縁が深いような動きをしていますが、煙草も酒も嗜んでいるので本当か嘘かは分かりかねます。酒焼け、煙草焼け、もしくは潮風か、はてさて。
GM:甚八も謎めいてますね。
甚八:舶来のものに詳しいのは確かなようで、絡繰仕掛けや種子島に強い、新しいもの好きの男です。こう見えて手先は非常に器用で、筆を渡すと意外にも繊細な絵を描いたりします。声も態度も大きく、よく響く声で話します。でかい態度に反して、身の丈は実は人並みかやや大きいくらいなので、体感としては「意外と小さい」と感じます。
GM:緻密な設定ですね(笑)。
甚八:データとしては根来衆でなんとなく雑に殴ります。
GM:いきなり最後雑になりましたねー。
六郎:甚八兄さんは見るからに陽性の雰囲気をお持ちだが、これはシノビガミなので油断はならぬ……。
GM:一番話しやすそうだ。
小助:小助とは仲悪そうだ(笑)。
甚八:雑な所は雑、しかし意外に繊細なギャップ萌えを感じて欲しい。
一同:(笑)。
GM:PC中唯一の信念が我だったり、逆に異質な感じで動きが楽しみですね。

 PC4:根津甚八(ねづ じんぱち)
 年齢:二十五歳 性別:男 流派:根来衆
 表の顔:海賊あがり 信念:我
 特技:戦術/《絡繰術》、《砲術》、《骨法術》、《盗聴芸》、《野戦術》、《暗号術》
 忍法:【接近戦攻撃《骨法術》】、【対空千手砲】、【火縄式他力本銃】、【後の先】、【無拍子】
 背景:剣豪/有名


GM:GMは私、nigaです。シノビガミのブランク期間にいろいろなシステムを経験して、少しは大人になったので、落ち着いた大人のシリアスセッションにしたいと思います。参加者に女性もいらっしゃるので紳士なマスタリングでいきます。続いて、スタート時点で判明しているNPCを紹介します。

 真田信繁
 真田家次男。大坂の陣の豊臣方の武将。豊臣方の勝利のために尽力している。
 【使命】豊臣家を守る。

 徳川家康
 天下人への総仕上げとして大坂の陣を起こした。
 【使命】豊臣家を滅ぼす。

 霧隠才蔵
 真田十勇士の一人。猿飛佐助と一、二を争う忍び名人。
 【使命】プライズ「六文銭」を探す。
 ※霧隠才蔵の【秘密】は戦果でのみ取得可能。


GM:この三人に対しては情報判定可能です。
六郎:ふーむ。才蔵の【秘密】は戦闘で勝利しないと開かないのか。
甚八:真田信繁さんと真田幸村さんは別の人、という認識でいいんだよね?
小助:表向きは……。だれかの【秘密】でつながっている可能性は否定しない。


二、 序

 二条城。二ノ丸。黒書院、将軍の間。
「服部十三人衆ことごとく討たれただと」
 徳川家康。齢七十四。天下統一を目前とした者とは思えないほど苦虫をつぶしたような顔である。
 その前に平蜘蛛のように伏すのは服部半蔵。徳川十六神将、鬼半蔵の異名を持つ半蔵正成の息子、二代目半蔵正就である。
「真田十勇士恐るべし……」
 家康の声に半蔵は鉛のような色の顔を少しあげて。
「いかにも」
「手はあるのか半蔵」
「さすれば。拙者が……」
「十勇士には甲賀の猿飛、伊賀の霧隠がおるのだぞ。他の輩もそれに負けず劣らずの使い手と言うぞ。そなた一人でどうにかできるのか」


甚八:めちゃ持ち上げてくれてる。いい気分だ。

 半蔵が突如立ち上がって家康を守るように刀に手をかけて声をあげる。
「何奴!」
 部屋の隅に一人の白髪白髭の老人が座っている。肩を揺らして音もなく笑っている。
「……不覚じゃな。正就」
 家康は息を飲んだ。まさか、鬼半蔵正成は死んだはず。だが目の前にいるのは……。
「西念居士にございます」
 老人の声が部屋に響いた。


六郎:わー。鬼半蔵がもっとやっかいな奴になって返ってきてるう。
清海入道:ぬう。佐助殺したの誰だ……。


三、 海野六郎 -月の女-

GM:これより各PCの導入シーンを始めます。他のPCは登場不可です。

 海野六郎は旅装の女と山道を行く。女は秀頼の侍女おひろ。真田信繁が言うには、おひろはどこぞの神社の巫女であったらしく不思議な力を持つらしい。
 今も迷うことなくおひろは六郎の先を歩く。秀頼の居所が分かっているのだろうか……。


六郎:「(この険しい山道をまるで迷いなく歩いていく……まこと不思議な女だ)」その背を油断なく見つめながら、後をついていきましょうか。何か反応あったりしますか?
GM:とくには。黙々と歩いています。一応、美女ということで(笑)。
小助:ロリ分が足りぬ。
GM:……外見は、うしじまいい肉さんのような感じ。ローライズの褌をはいてそうな。
清海入道:あー。
甚八:「ローライズの褌」ってパワーワード。
清海入道:当時の巫女さんってアイドルみたいなもんですからね。
六郎:忍びの自分ならいざ知らず、汗もかかずに涼しい顔で先導するおひろに内心舌を巻きながら、「おひろ殿。秀頼さまは、まことこの先におられるのか?」と尋ねて反応を確かめてみますが。
GM(おひろに扮して):六郎の声に振り返り。「私はかの秀頼様の侍女であるぞ。そなたのような下々の輩は黙ってついてくればよい」と言ってまた歩き出す。
清海入道:ま、まあ忍びだからね。しかも配下の武将の。
六郎:「(おやおや、これはまた随分鼻っ柱の高い……存外楽しい旅路になるやもしれん)」内心ほくそ笑みながら、あとは黙ってついて行きましょうか。

 六郎たちの行く先を朱柄の槍を持った異様な風体の男がふらふら歩いている。女ものの着物を羽織っており、女のような長い髪を揺らしている。何より目を引くのはその男が肩に女を担いでいることだ。

六郎:なんか妙なのが来たな! おひろの反応は?
GM(おひろに扮して):「六郎殿、あれは」六郎の背後にそそくさと隠れる。
六郎:肩に担がれてる女に見覚えあります?
GM:女に見覚えはありませんが、男の方は知っている。真田十勇士が一人、由利鎌之助。
六郎:「鎌之助、今までどこをうろついていた。その女はなんだ?」と尋ねつつ、いつでも臨戦態勢に入れるようにしときますが、さて?
GM(由利鎌之助に扮して):「おう。海野六郎ではないか。そちらも女づれか」細い目はどこか焦点が定まらない。見れば腰に酒瓶をぶら下げている。六郎にとってはいつもの鎌之助だ。鼻をくんくんと動かして、「お前には分からぬか。これは月の女よ」
甚八:鎌之助とは分かり合えそうだ。
六郎:どういう意味かわかります?
GM:月の女とは、要は女の子の日の女性ですね。
甚八:ああ、やはり生理中の女性で良かったのか。
小助:だれだ。ついさっき紳士なマスタリングとか発言したやつは?
GM:あ、あれ?
六郎:鎌之助はそういう女をかどわかしてどうこうする癖があったり、我々はそれを「よくあること」として見逃してたりします?
GM:これは初めてみる光景ですね。
六郎:ならば「狂ったか、貴様。いますぐその女を置いて、本陣に戻れ。さもなくば、そっ首叩き落すぞ」と冷たく告げます。
GM(由利鎌之助に扮して):「まてまて。六郎。これは俺に惚れた女。これでも俺は真田家のために働く準備をしておるのだ」
清海入道:完全に言い訳にしか見えねえ。
甚八:六郎が女性だからこれめっちゃひどいことになっとるわ(笑)。
清海入道:うん(笑)。女性に咎められて「まてまて」っていう絵だよね完全にね。
小助:惜しいな。小助だったら「儀式の祭壇は私が用意しよう」ぐらい言ってあげたのに。
六郎:怖いよ!
小助:儀式シーンがないと読者が怒るだろうが!!
六郎:「何? 女をかどわかすことがどう真田家のためになるというのだ」一応、言い訳くらいは聞いてやろう。
GM(由利鎌之助に扮して):「俺の術には月の女が必要なのだ。それも俺に惚れていればなおよい」
六郎:鎌之助って、元々こんな邪法使う男だったんですか?
清海入道:まあ、邪法だよなあ。
GM:十勇士はお互いにどのような術を使うかは秘密になっているので不明です。
六郎:ははあ……。
GM:女性を殺すような男ではないですね。
六郎:「……匂うな」と唐突につぶやき、「これは臓腑まで腐れはてた外道の匂いだ。俺の知る鎌之助の匂いではない」というが早いか、抜刀します!
GM(由利鎌之助に扮して):では。こちらは槍を片手で構える。「こらこら。我らが争ってどうする」担がれている女は寝息を立てている。殺されてはいません。
清海入道:冒頭で仲間同士で喧嘩するのは山風(笑)。完全に山風だ!
GM:忍法帖ぽくなってきましたね(笑)。
六郎:「二度は言わんぞ、鎌之助。その女を置いて、ここから去れ」とてつもない殺気を放ってみますが、怯まないようなら一戦交える覚悟。
小助:だから「円陣はすでに描いてある。その中でいたせば儀式は成立する」って子助ならさらっていっちゃうのに(笑)。
六郎:小助さんは黙ってて! あとその円陣消しといて(笑)!
甚八:わふうさんシーンに出てないのにどんどんおかしく……、いや元からだった。
GM(由利鎌之助に扮して):「仕方ない。これはいい女だったがなあ。お前を怒らせるつもりはない」寂しそうに女を降ろす。
甚八:鎌之助折れてくれた(笑)。
GM(由利鎌之助に扮して):「では。またな」と去って行く。
六郎:去るなら追いません。「(あやつ、あのような男だったか)」首をひねりつつ見送りましょう。

 山道に海野六郎、おひろ、そして気持ちよさげに寝ている女が残された。

六郎:「やれやれ……いったい何が起こっている? まったく、どいつもこいつも……」


四、 三好清海入道 -兄弟入道-

 大坂城三ノ丸。ここに真田丸があったが、停戦中の和議において徳川方の策略により城郭は崩され、堀は埋め立てられ、家々も破壊されつくされ、今は荒地が残るのみ。荒地の隅に取り残されたように寺が残っている。猿飛佐助の亡骸が安置されている。


清海入道:ふむ、とりあえず佐助の遺体に向かって手を合わせておきますか。
GM:寺の中にいますか?
清海入道:外にいます。
六郎:佐助、どういう死に方してたんでしょう。
清海入道:手口で犯人はたしかにわかりそうだなあ。
GM:すると、「兄者」と呼ぶ声がします
清海入道:「為三か」

 背丈は七尺近くあるが枯れ木のような痩身僧形の老人がゆっくり歩いてくる。その手には背丈ほどある鉄棒を持っている。三好清海入道の弟であり真田十勇士が一人、三好為三入道。

清海入道:「お前も、手でも合わせに来たのか?」と言って顔を向けます。
GM(三好為三入道に扮して):「そうだのう」手を合わせて拝む。「兄者は佐助とは仲がよかったからのう」
清海入道:「ふはは、俺もお前もこうして手を合わせておるが」笑顔を浮かべつつ「そもそも佐助は死んでるのかの。ふふ」
GM(三好為三入道に扮して):「それは……?」
甚八:そんなアホな(笑)。
六郎:忍術名人なので、死すら偽装かもしれないという感じですか。
清海入道:「いやなに、あいつはそれだけの傑物であったということよ、本気に取るな。ふふ」と流して「いずれにせよ、真相は突き止めねばならんわ。わしはしょぼくれた老いぼれになったが、あいつはそうではなかった。それを殺せる相手ということは……」と他の十勇士、才蔵、半蔵など思い浮かべ、「……わからんな、お前でないことを祈念しておるわ、はは」
六郎:清海入道さん渋いなー。いいなー。
GM(三好為三入道に扮して):「この老人にあの佐助を殺せるわけがなかろうて」
清海入道:「さあな、忍びというのは欺くものよ、常人とて血が通った一族でも心の中は測れぬ、いわんや忍び。秘奥の秘は俺もお前も互いに秘しておろう」と言って少し真顔になり、「つまり、骨が折れるということよ、当代きっての忍びが集う十勇士、それを殺そうと息巻く半蔵、これらの内を読まねばならんというわけだからの」また笑いを浮かべます。
GM(三好為三入道に扮して):「確かにのう……。一番傍におりながら、かの豪傑三好清海とこの三好為三。果たしてどちらが強いのか……。存分に腕比べをしたこともないからのう」
小助:背景で小助の目が光っている。
一同:(笑)。
清海入道:一瞬懐に手を入れますが「はっは、今更止めておけ、年寄り同士怪我をするだけよ」手を戻して歩を進めつつ「私怨もあるが、案外この佐助殺しの真相、この先の真田の命脈を決めるかものう。ぼやぼやともしておられんわい」歩く速さを早めます。
GM(三好為三入道に扮して):「ではまたのう」声を残して去っていく。
六郎:そして為三入道。君はバトルマニアこじらせてないで真田のためにキリキリ働いて! もっとお兄さんを見習って!
GM:どこかつかみどころがない十勇士たち。
清海入道:小助の査定が下がっちゃう。
小助:バトルマニアは使いどころを間違えなかったら信用に値するのですよ。単純戦力はありがたい。戦って死ね(笑)。
六郎:さすが小助さん、扱いやすい駒には優しかった。

GM:歩く清海の右足が動かなくなる!
清海入道:「ぬ……やられたか?」辺りを警戒します。
甚八:なんだと。

 清海の足が動かない。草履が地面に貼りついている。草履の裏に粘着性のある物体が付いているようだ。
 精臭が清海の鼻をついた。


甚八:粘着性ありすぎでは?
清海入道:まてまて、まだ何と決まったわけではない。
小助:BLで為三入道出てきたら相手が死んじゃう。
清海入道:「この技は……」と言って草履を脱ぐなり足を動かそうとはしますが、動けますか?
GM:動けます。
清海入道:「信用ならんと言ったそばからこれか、ふふ。老いぼれならば容易いと思ったかの? しかし」と言いながら異常な速さで跳躍して木々の中に消えます。
GM:清海入道いまだ健在ですね!
六郎:ひょっとして我々の敵、一人残らずエロ忍法の使い手なのでは?
甚八:ということは佐助の死因は中々恥ずかしいことになっているのでは?
清海入道:えー。それ調べんのが使命なの? わし。
甚八:(笑)。
小助:性別不明なのはすべてこのための布石であった。われながらなんと言う深謀!! すべての組み合わせをその場ののりで宣言できるぞ!!
六郎:便利だなー。
小助:たぶん触手だって生やせる!!
甚八:いいのか? わふうさんはそれでいいのか?
清海入道:まあご本人のおっしゃったことなので……。
六郎:小助さんなら触手の一本や二本は平気で出しそうなオーラがある。まだ1シーンも出てませんが。
甚八:出ても不思議ではないけど。まだ一言も喋ってませんが。


五、 穴山小助 -忍法凶方返し-

GM:小助はどこかにいるイメージありますか?
小助:では大坂の町を見下ろせる大坂城の天守閣の屋根の上から戦場を見下ろしてます。忍者メソッドその1、「高いところから見下ろせ!!」まるで案山子のように天守閣に突っ立てます。久しぶりに俺様の忍者メソッドをつかうときが来たぜ。
清海入道:わふうパイセンの忍者メソッドだ! やべえマジ含蓄だぜ。
GM:小助は背後に気配を感じます。
小助:そのまま足を軸に回転します「まっておったぞ」忍者メソッドその2、「しったかぶり!!」さも当然のように相手を見ます。

 ひょこひょこと。足元を見つめながら、次の一歩をどこに出すか探すように歩いている少年。前髪立ちの美少年だが学者のような落ち着きがある。真田十勇士が一人、望月六郎。見た目は少年のようだが三好兄弟に次ぐ高齢のはず。手には羅盤のようなものを持っている。

GM(望月六郎に扮して):「さすがは十勇士随一の妖人、穴山小助」
小助:「卦を読んだか、望月」その声は山彦のように木霊します。忍者メソッドその3、「マウティング大事!!」さも相手より格上に見えるように強がる。
GM(望月六郎に扮して):「さて? 我ら十勇士。常人を超えた力を持っているが故に、お互いの手の内は知りません」
小助:「まあ、よい。用件を言え。殿からの知らせがそろそろ届くころだろう」その4、「間違いを認めない!!」(笑)。
GM(望月六郎に扮して):「あの真田幸村なる者に心当たりはありますか。面具を被っていたので素顔は見えませんでした」
小助:「幸村……その名は呪いよ。皆々、その名に踊らされている。殿とて例外ではない。もしこれが徳川が放った呪いなら大したものだ……。故に素顔素性などどうでもいい。あれが呪いなら消し去るまで。もし、もし……あのお方だとしたら……そのときは……」そう言って黙り込みます。初めて小助に戸惑いという感情が見えます。
清海入道:お? なんだなんだ。
六郎:ぐっと気になりますね。
GM(望月六郎に扮して):「それは心当たりがあると見てよいか? 小助よ」
小助:「知っているとも知っていないともわからぬ。全てはまだ闇の中。この小助、事実しか信じぬ、言わぬ。故に心当たりは無いと申す」なお、あの方なんて存在しない(笑)。いるかもしれんがでっち上げである!
甚八:息をするように適当なのにそれっぽい(笑)。
GM(望月六郎に扮して):「そうですか……。さて、これは我が家に伝わる風水羅盤です。風水術と南蛮妖術、そして我が忍法を独自に混ぜ合わせたことにより、ごく近い未来を予知することができます。この羅盤が指す方向に進めば私は危険に会うことがない。嘘かと思いますか。うふふ」
小助:「この小助、人は信じぬが、卦は信じる。まして、当代一の風読み、望月六郎が読んだ卦を信じぬ訳にはいくまい」
GM:すごい。相手も立てる。万能ですね!
小助:そう言って大坂城から飛び降ります。
甚八:飛び降りた!?
小助:その体はまるで木か、布でできたように軽々と風にのり消えて行きます。
清海入道:……人?
六郎:妖人魔人ですなあ。
GM(望月六郎に扮して):「忍法凶方返し。その動きは正しかったですよ、小助」
小助:望月の羅盤が指し示した方向に飛んで行きます。すべての設定はデータに落とし込んであるのだ!
清海入道:まあ期待してる(笑)。


六、 根津甚八 -葵の葉刺し-

GM:このシーンも特に場所は考えていません。どこか希望はありますか?
甚八:霧深い山の中。ざばざばと滝の音。太めの川の源流となるであろう水辺。ざぶざぶと水から上がってきましょう。何してたのかは、さてはて。
GM:いいですね。
甚八:「けったくそ悪い、どう見ても面倒なことになりやがった」
GM:河原にボロボロの小屋があります。人の気配がします。
甚八:ちょっと手足を伸ばし、ぎしぎしと軋む音。軽く舌打ちをして、小屋の中の気配に耳を澄ませてみますね。

 小屋の中から獣のような息遣いと喘ぎ声。交合している男女の熱気が小屋を揺らし漏れ出てくる。……しばらくすると小屋は静かになった。

甚八:エロだったー!!
六郎:山小屋揺らすってどんだけー!
甚八:「逢引にしちゃあ場所がなあ。山賊の類ならいいが、……邪魔するぜ」ガラッと音を立てて扉を開く。
GM:では。入ろうとすると目の前に人が立っている。こちらは出ようとしていたようだ。
甚八:ほう。知った顔かい?
GM:知っていますね。

 砂色の合羽を羽織おり、流れるような黒髪、左目に眼帯をつけている壮絶な美女。着物は袖なしで裾も短い。肉感的な腕と太ももが露わになっている。真田十勇士が一人、筧十蔵。

六郎:筧十蔵も女かー。
甚八:「よう、相変わらずのいい脚と尻と乳だな」視線を下から持ち上げていって顔で絡む。肩越しに室内をちらりと見るけれど、男の方はお亡くなりに?
GM:ぼってり太った中年の男にボカシが入って昇天している。死んではいません。
甚八:ああ、性的な意味で昇天してると。
GM:はい悦楽の表情です。
甚八:「……あれじゃ極楽か地獄か分かりゃしねえなあ。可哀想に。相手が悪い」十蔵にはよくあることでいいんです?
GM:まあ、知っていてもいいですよ。
甚八:「で、こんなところで中年のおっさんと逢引って訳でもなかろうに。何してんだ?」
GM(筧十蔵に扮して):恥じらうようなそぶりもない。「これは私の趣味だ。お前の趣味は覗きか?」
小助:「趣味だ」と即答してほしい。
六郎:NPCの十勇士がほぼ色狂いになってるのは、元々そういう連中だったのか? 何か原因があってそうなってるのか? 判断に困る(笑)。
清海入道:うーん、たしかに。この十蔵の反論も「うるせえ忍法なんだよ。探ろうとすんな」とも聞こえるし。
小助:もともとそうだとしたら……。我々PCもそうでなくてはならないような気もする(笑)。あ。僕、放送禁止用語を一切話さないのが特技なんで(笑)。
甚八:「男の趣味が悪いみてえだな。肉は肉でも贅肉は良くない。ついでに言うと、俺が本気で覗くなら扉を使ったりしない」
GM(筧十蔵に扮して):「冗談はさておき。服部十三人衆。遊び相手にはちょうどよかったが。家康め次は何をしかけてくるか……」
六郎:伊賀者どもをエロ忍法で返り討ちにしたってことですかね、これ(笑)?
甚八:そうだ。このおっさんは伊賀者ということにしてもいいですか。
GM:おお。いいですよ。
甚八:「ああ、服部十三人衆か……どうやらその手(性的な)の使い手が散見されるらしいじゃねえか、お前のせいにして悪かったな」返り討ちにした場合、十蔵がエロ展開に持ち込んだは濡れ衣だからね! 「俺がタヌキなら、十勇士を狙うがね……猿飛佐助に手を出したみてえにな」
GM(筧十蔵に扮して):「家康が何をするにしても我がお館様のことだ。また策を練ってくれよう。甚八死ぬなよ。これ以上減れば十勇士とは恥ずかしくて呼べなくなるからな」からから笑う。
甚八:「おめえさんもな! その乳と尻と脚は失うにゃ惜しい」
小助:「そもそも十勇士が最初から十人だとだれが決めた?」と目を光らせながら。
GM:また妄言を。
小助:根拠はある(笑)。
GM:はい。では、手を振りつつ、十蔵は去っていきます。
甚八:じゃあ、昇天したおっさんの服の背中に流麗な筆致でお手紙書いておこう。
GM:おお!かっこいいですね。

 最初に、負け犬を矢文の代わりとして使ったことをお詫びする
 身の程を知らないのはどちらか、重々承知の上と思う
 借りは必ず返すので、そのつもりでいるよう


甚八:「こんなもんか? おっと、時候の挨拶があった」季節の花と、葵の葉を生けた花瓶の絵でもさらさらと付け足して。花瓶にひびを入れますね。わかりやすく喧嘩を売っている。
小助:風流!!
清海入道:かっこいいわ。
小助:おっさんの尻に花を挿すかとおもってドキドキしたのは秘密だ。
六郎:リーアム・ニーソンだったら危なかった……。
甚八:「ま、届けてくれや」

GM:導入フェイズの最後に、みなさん他PC一人の【居所】を取得してください。
清海入道:ほう。
GM:それでは、六郎からどうぞ。
六郎:では清海入道さんの【居所】を。
GM:はい。次は清海入道。
清海入道:うーむ、露骨に怪しい小助さんで(笑)。
小助:一人一個?
GM:当たり前でしょ! 小助は誰にしますか。
小助:では六郎で。
清海入道:誰が怪しいかっつーと怪しくない人いないけどさ(笑)。
六郎:ですなあ。
清海入道:比較的普通のじいさんっぽい俺でも周りからみたら怪しさあるでしょ。
GM:(笑)。次は甚八ですね。
甚八:そりゃあ、女性の六郎ですな。
六郎:意外にモテてる!
小助:当分は「百合死すべし」のムーブをします。
甚八:いるか? なあ、百合いるか?
小助:六郎が百合の道という悪の道に堕ちるのは止めないといけない。
六郎:サツバツとしてきおった……。そうそうシノビガミってこういうゲームだったね!



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