天下繚乱RPGリプレイ「神威の秘宝1」その1

■プリプレイ

niga:今回は幕末期も終わった蝦夷地が舞台。珍しい明治ステージのセッションです!
楽助:いえーい! 明治!
聖まよ:まさか明治ステージで遊ぶ機会があるとは!
爆弾パンチ郎:初めてです。
十割:楽しみです。
楽助:ギャラクシーステージより珍しいですよね(笑)。
niga:そうですね。雰囲気は和洋折衷の蝦夷ウェスタン! キャンペーンタイトルは「神威の秘宝」です。よろしくお願いいたします。
一同:よろしくお願いいたしますー!


■序章

 1870年4月15日

 私はこれよりハコダテの地に踏む。
 世界はヨーイ……つまりデヴィルの手に堕ちた。
 人類はここハコダテでハルマゲドンを戦い、敗れた……。
 私はこの目で確かめてみたい。ニッポンのエーケツたちが最後に戦った地を。
 エーケツは本当にいなくなってしまったのかを……。

 ラフカディオ・ハーン



爆弾パンチ郎:小泉八雲さんだー!
楽助:小泉八雲がなんぞすごい事を語り出している。
十割:絶妙にカタカナ交じりでなんとも……(笑)。


■今回予告

 明治2年。箱館戦争終結。
 蝦夷に集結した最後の英傑たちは、妖異の軍団を率いる新政府軍に敗北した。
 それから一年……。
 妖異に堕ちた新政府による敗残兵狩りは熾烈を極めた。蝦夷に住む人々にまで多くの被害をもたらしている。
 この世界に希望はなくなったのか……。
 いや。まだ北の大地にかつて英傑と呼ばれた者たちはいた。
 彼らに再び宿星が宿るとき、英傑たちは帰ってくる。
 今、聖なる秘宝を巡る冒険の火蓋が切って落とされた。
 世界に光を取り戻せ!
 天下繚乱TRPG『神威の秘宝』
 明治繚乱綾錦、いざ開幕!


■PC紹介


GM:PC紹介をお願いいたします。PC1の楽助さんから行きましょう。

 PC1用ハンドアウト
 コネクション:アナスタシア  関係:幼子カバー:旧幕府軍の敗残兵
 君はかつて英傑と呼ばれていた。だが、それを忘れたか、捨て去ったか、今は英傑としての力を失っている。
 今は箱館近くの小さな村で平和に暮らしている。ある日、異人のならず者たちが白銀の瞳と髪の少女を娼館に売ろうとしているのを目撃した。その少女の名はアナスタシア。


英吉(楽助):はい! 名前は五島英吉(ごしま えいきち)。年齢は二十歳くらいかな。自分でもよく分かってません。実在の人物で、あと10年くらいしたら箱館で西洋洋食店の料理長をする男です。長崎は五島列島出身で、箱館戦争ではロシア語の通詞をしてました。箱館戦争終結後は逃げ込んだ先の教会で匿ってもらっているうちに西洋料理を覚えたり。趣味も料理です。
GM:実在の人物からナイスなチョイスですね。
爆弾パンチ郎:楽助さんはものすごい渋いところから元ネタを持ってこられるのが、歴史通だなあとしみじみ。
聖まよ:すごいですよねえ。勉強になります。
十割:普通に歴史の勉強になりますね。
英吉:見た目は純・日本人というよりは異国の血が若干混ざっていそうだなと見て取れるくらい。髪が赤毛で、瞳も青みがかってます。本人はそれどころか自分が実は人間ではないことまで微塵も気にせず生きてるお気楽さんでした。正体は人間ではなく地獄に燃える炎です。そのことは忘れてますし自分をただの人間だと思ってますが。玄武1/切支丹2/黄泉還り2で、支援が主な仕事になるかと。ダメージ増減やHP回復、敵の行動値減少など器用貧乏にいろいろ。一番の売りは判定の振り直し特技が二枚あることです(笑)!あと炎属性の特殊攻撃も出来ます。
爆弾パンチ郎:色々できるいい玄武さんだ!
GM:玄武のPC1は珍しいかな?
聖まよ:公式リプレイにはいましたけど、珍しいですよねー。
GM:ハンドアウトにもありますが、英吉は自分が英傑であることは忘れている?
英吉:そうですね、すっかり忘れてると思います。「英傑とかいうお伽噺? ああ、聞いたことあるかなー。え、俺? まさかー」くらいで。
GM:了解です。

 PC1:五島英吉(ごしま えいきち)
 ■種族:神
 ■性別:男性 ■年齢:20
 ■クラス
  玄武1/切支丹2/黄泉還り2
 ■カバー:旧幕府軍の敗残兵
 ■ライフパス
  出自:渡来人
  境遇:救済
  邂逅:勝安芳/恩人
 ■宿星【人を救う】

 旧幕府軍の元・ロシア語通詞。元は長崎で代々通詞をしていたが旧幕府軍と共に箱館へ。旧幕府軍が敗北した後は英傑であることを忘れ、箱館近くの村の教会にお世話になってる。
 生来お人好しで好奇心旺盛。細かい事は気しない性質であったために「自分は運が良いから」と全てを受け入れ、困っている人は放っておけない。
 正体は地獄より現世の人間を救うため分火された永遠の火の一つ。



GM:次はPC2の聖まよさんお願いします。

 コネクション:PC1  関係:くされ縁
 カバー:旧幕府軍の敗残兵あるいは任意
 君はいつからかPC1と行動を共にしている。君とPC1は英傑であった。君はそのことを今でも覚えている。
 妖異に堕ちた新政府に対抗するため、力のある英傑たちを探している。そしてPC1が英傑の力を取り戻す時を待っている。


GM:PC1の相棒(バディ)を想定しています。
夏羽(聖まよ):はーい。名前は夏羽(なつは)。見た目は蜘蛛の巣柄の着物を着た妖艶な美少女。しかしてその実体は堕ちた神の土蜘蛛です。
GM:いいですねー。
夏羽:元々は小さな村の守り神をしていましたが、維新の折に村から追われ妖異に堕ちそうになり……そこを英傑・五島英吉に救われました。
英吉:困ってる人は放っておけない。助けるよう。
夏羽:それ以来英吉と共に新政府軍と闘い蝦夷まで落ち延びた……んですが、現状すっかり料理人になっており、なんでやねんと思いながら味方を集めてせっせと活動しております(笑)。……という予定ですが、セッションしながら関係性はフレキシブルに変わるかもしれない!
GM:まあ、がっちり固めすぎないのもテクニックのひとつです(笑)。
夏羽:性格は神様目線の高飛車系。「舐めるな人間」みたいなことを言っちゃうタイプ。ですが、面倒見のいいツンデレ。難しい言い回しをしますが、だいたいは「べ、別にアンタのためなんかじゃないんだからね!」って感じ。
十割:ツンデレ、だと……。
英吉:かわいい……(笑)。
爆弾パンチ郎:こちらもいいPC2だなあ(笑)。
夏羽:データは白虎3/土蜘蛛2。ダメージを減らしたり、敵の妨害をしたりする補助特化キャラです。火力はほとんどない。チャームポイントは起死回生3枚です。
GM:起死回生3枚(笑)。
十割:なかなか見れませんね。
GM:敵の構成どうしようかなー。
英吉:いっぱい死ねる(爆笑)。
GM:土蜘蛛らしい設定でよろしいですね!
爆弾パンチ郎:英吉さんがすごくのほほんとしてるのにキーッとつっこむ関係っぽいですね、今のところ(笑)。
夏羽:そうですね、そんな感じ(笑)。
英吉:よーし!思う存分のほほんしよう!

 PC2:夏羽(なつは)
 ■種族:妖怪
 ■性別:女性 ■年齢:15(外見)
 ■クラス
  白虎3/土蜘蛛2
 ■カバー:旧幕府軍の敗残兵
 ■ライフパス
  出自:神の恩恵
  境遇:敗北
  邂逅:鈴葉/同士
 ■宿星【】

 つややかな黒髪に宝石のような黒目の美少女。紫地に蜘蛛の巣柄の着物を愛用している。
 昔、ある寒村に流れ着き、守り神として奉られていた古い土蜘蛛。
 新政府軍の弾圧により守ってきた村人から土地を追われることになる。怨みのあまり羅刹に堕ちかけたところを、五島英吉に救われる。追われる者同士、敵の敵は味方と旧幕府軍に加わる。
 現在は五島英吉と共に教会にかくまわれつつ、旧幕府軍の生き残りや明治政府に反抗しようとする者たちの情報を集めている。



GM:PC3の十割さんお願いします。

 PC3用ハンドアウト
 コネクション:岩倉具視  関係:取引
 カバー:新政府軍
 旧幕府軍が隠した秘宝が蝦夷に眠るという。それが何かは分からない。ただ秘宝には世界を変える力があるという。
 それを見つける使命を受け、君は蝦夷に発つ。


灰(十割):はい。名前は灰(カイ)です。忍びなので年齢は数えておらず、だいたい18歳ぐらい。妖怪の身でありながら、新政府軍に所属していることもあり「政府の狗」と呼ばれます。甲賀流忍軍のとある流派の生き残りです。かつて新政府軍として従軍し討幕を支援しました。
GM:シリアスですね。
灰:他の甲賀流が経済難で平民に落ち着く中、灰の流派は様々な種族の混合であったので、新政府軍の討伐対象となります。当時次世代として、最も才能を認められていた灰は頭領に「流派を皆殺して、全ての首を献上し、お前は政府の"狗"となって生き延びろ」と命じられました。灰はその通りに、友人、両親、師匠を皆殺しにし、政府軍に妖怪の身でありながら取り入ることができました。
英吉:灰さんがシリアスを背負ってくれているおかげでやりやすい!
爆弾パンチ郎:灰さん、ハードだぜ!
灰:逆境が好きなんです仕方ない(笑)。
夏羽:カッコイイですよね。いかにもハード系忍者で。
灰:それ以来、英傑暗殺命令のたびに、死亡を偽装してコネクションの鈴葉のお宿に匿っています。
英吉:本当は殺してない! 優しい!!
灰:外見は黒のおかっぱのじと目。忍びで天狗なので、バックが開いてる軽装です。データ的には投擲武器で攻撃する朱雀ですね。自分の羽根を手裏剣として攻撃します。忍者らしく、すばやく移動しながら範囲攻撃を撃って行きたいと思います。
GM:皆さんご安心ください。我々のシリアスはここにありました。
英吉:よかった! よかった!
灰:シリアス担当ですね(笑)。頑張ります。
GM:明治の忍びはロマンありますねー。
英吉:当代の服部半蔵なんかごく普通の桑名藩の家老さんになってますもんね(笑)。
GM:ハンドアウトでは新政府軍ですが、必ずしも英吉、夏羽と敵対する必要はありませんので。
灰:わかりました。

 PC3:”政府の狗” 灰(かい)
 ■種族:妖怪
 ■性別:女性 ■年齢:18(外見)
 ■クラス
  朱雀1/影忍3/天狗1
 ■カバー:新政府軍
 ■ライフパス
  出自:維新の幹部
  境遇:烈士
  邂逅:鈴葉/同士
 ■宿星【己を貫く】

 甲賀流忍軍のとある流派の生き残り。
 灰の元には英傑の暗殺命令が下ることもある。しかしその度に鈴葉のツテを使って英傑を匿い、死体を偽造している。
 全ては、いつか訪れる希望のために。今日も彼女は政府の"狗"としてふるまっている。


GM:最後はPC4の爆弾パンチ郎さん。

 PC4用ハンドアウト
 コネクション:レディ・ラスプーチン  関係:好敵手
 カバー:任意
 ある村の酒場でロシアの兵隊のような一団が夜宴で大騒ぎをしていた。
 酒場の隅で豪奢な箱からミイラ化した『腕』が覗いているのを君は目に止めた。君は吸い寄せられるように『腕』に近づいた。気付いたときは雪の残る街道を駆けていた。『腕』を大事に抱えながら。


GM:(キャラクターシートを眺めながら)……これは、ヴァン・ヘルシングさんでよろしいのですよね(笑)。
ヴァン(爆弾パンチ郎):そうです。ヴァンと呼んでください。
GM:ハンドアウト的には自由枠です。
ヴァン:思いつくままにボンクラ要素が凝縮された結果、ヴァン・ヘルシングを襲名した沖田総司ということになりました。
GM:豪華ですねー。
英吉:すごいことになってる(笑)。
灰:ヴァン・ヘルシングであり沖田なんですね(笑)。
ヴァン:せっかく明治期の蝦夷が舞台でウエスタンなので、新撰組をからめたかったのです(笑)!
GM:わかります(笑)。
夏羽:さすが天下繚乱、なんともないぜ!
ヴァン:というわけで、歴史通り肺病に臥せって死ぬ寸前に謎の黒猫が現れ、じじい声で「力が欲しいか、小僧」的なことを言ってきましてですね。
英吉:じじい(笑)。
ヴァン:まだまだ妖異を斬りたかったので「はい」と応えたら、ヴァン・ヘルシングを襲名して蘇ることになりました。
灰:凄い理由だ……。
GM:なんだろう。かっこいい。
ヴァン:なんでも世界中にこんな感じで蘇った半人半鬼の妖異狩人が無数に存在するらしいですが。まあ、それはそれ。
GM:その設定、拾えということですね!
英吉:いっぱい蘇えってくるー(笑)!!
夏羽:ひええっ!!
GM:ヴァン・ヘルシング軍団来襲!
灰:字面が(笑)。
ヴァン:せっかく蘇ったので、土方さんが壮絶に討ち死にした蝦夷の地を流離いながら、出会う妖異を片っ端から斬り捨てております。データとしては、妖異が相手だとモリモリダメージが増す青龍です。接近戦では二刀流、遠距離ではゲベール銃をブッぱなします。常に肩に乗った黒猫の相棒「教授」と漫才をしながら、今回の事件に関わる予定です。よろしくお願いします!
英吉:漫才楽しみだなぁ……(笑)。
GM:自由枠が青龍やるとすごいことになるということですね!
夏羽:確かにクラスの自由度が高い青龍はすごいことになりそうだなあ(笑)。
灰:いい意味でやりたい放題ですからね(笑)。
GM:とにかくかっこいことはすごく伝わりました(笑)! あと、ヴァンパイアハンターなんですね?
ヴァン:ですね。吸血鬼相手だと「教授」はやたら興奮して殺せ殺せと言ってくる感じで(笑)。
一同:教授(爆笑)。
英吉:間違いなく蝦夷地にはヴァンパイアがいるということになったようですね。まだいるかもしれないから明日から気を付けよう。
GM:教授との掛け合いを期待してます。

 PC3:ヴァン・ヘルシング(沖田総司(おきた そうじ))
 ■種族:妖怪
 ■性別:男性 ■年齢:18(外見)
 ■クラス
  青龍3/黄泉還り1/新撰組1
 ■カバー:妖異(特に吸血鬼)狩人
 ■ライフパス
  出自:英雄
  境遇:天啓
  邂逅:ヴァン・ヘルシング(教授)/師事
 ■宿星【妖異と戦う】

 かつて新選組一番隊組長・沖田総司と呼ばれていた男。
 新撰組副長・土方歳三が戦いの果てに死んだという土地をその目で見て回るため単身蝦夷に渡り、道々で出会った妖異を斬り捨てる放浪の旅を続けている。
 今は黒皮のロングコートにカウボーイハットを目深に被り、背中にゲベール銃を斜めに担いだカウボーイスタイル。
 首元や肩には常に黒猫である教授がまとわりつき、あれやこれやと煩く妖異狩りの極意などを囁いてくる。


■オープニングフェイズ

●シーン1:榎本武揚との約束
シーンプレイヤー:五島英吉


GM:オープニングフェイズの各シーンはシーンプレイヤーのみ登場可能です。
英吉:シーンタイトルで死んだ。
ヴァン:早い(笑)。
灰:まだオープニングですよ(笑)!
英吉:だって! だって!
夏羽:気持ちはわかります(笑)。
GM:最初は回想になります……。

 明治2年。激しい地響きと大砲の轟音が轟く五稜郭内。
「五島くん」
 呼んだのは榎本武揚。


英吉:「お呼びですか総裁? 今更通詞なんかに出来る仕事があるとは思えないんですけどねえ」鳴り響く大砲の音を聞きながら「おぉ、相手も派手にやるもんだよなぁ」と考えていたところに急に声がかかったので思わずあきらめにも似た言葉と共に返事を。表情はあっけらかんとしてすべてを受け入れているように。

 榎本武揚。
 史実では旧幕府軍を率いて蝦夷共和国を建国し、総裁として最後まで新政府軍に抵抗した男。
 本セッションでは開陽丸、回天丸、蟠竜丸、千代田形、神速丸、美賀保丸、咸臨丸、長鯨丸の八隻からなる対妖異艦隊と、世界中の英傑たちを率いて蝦夷地で世界最終戦争に挑んでいるが……。


英吉:ふふふ。船の名前を見るだけでテンションが上がるので、ちょっと落ち着きますね。
夏羽:この薀蓄が入るところが歴史モノっぽくていい(笑)。
ヴァン:そして、いきなり人類大ピンチだった!
GM(榎本武揚に扮して):「人類の敗北は必至だ。世界は妖異の手に堕ちる……」英吉に一丁の黄金銃、コルトネイビーを手渡す。データ的にはパーカッションリボルバーです。
灰:リボルバーは渋くていいですね。
英吉:「ああ、やはりそうなりますか。……我々も頑張ったとは思いますが、うん」渡されたコルトネイビーを胸の前であちこち向きを変えながら見つめてみてから、「これは?」
GM(榎本武揚に扮して):「君にこれを預けよう。いつか君の元に英傑たちが集結する。その時きっと役立つ」
ヴァン:お、意味ありげなアイテムが託された!
英吉:「ははは、まさかあ。集まるとしたら総裁のところでしょ」一応、茶化しながら言葉を返して榎本さんの反応を見ますが……?

 ボンッ!
 激しい光が英吉の目を射す。


英吉:「な、なんだっ!?」思わず腕で顔を覆って目も瞑ってから開けてみますけども、何が起きたんだ!
GM:英吉の意識は現在に戻ります。
英吉:そうだ、回想だった!

「申し訳ございません。あなたの瞳がとても……そう神秘的だったものですから」
 グレーのスーツ姿の写真機を持った異人。


英吉:「……あ、ああ。今のフラッシュか。いやあ、別にかまいませんよ!ちょっとびっくりしただけで」呆けてしまっていたかなと照れ笑いをしつつ、目の前の人にはそう返す。知ってる人ですかね?

「私はラフカディオ・ハーンと言います。アメリカ合衆国の新聞記者です。生まれはギリシャという国ですが」

英吉:まさかの。
夏羽:思いの外早い登場。
ヴァン:まだ新聞記者だった頃かー。こちらの世界で小泉八雲になれるのだろうか、ラフカディオさん。
英吉:「ハーンさんか。それははるばるこんな島国までようこそ! 俺は五島英吉っていうんだ。ここには何をしに?」

 しばし世間話に興じる英吉とラフカディオであったが。

GM(ラフカディオ・ハーンに扮して):意を決したように「あなたはエーケツ(英傑)を知っていますか。私はエーケツに会いに来たのです」
英吉:「英傑? ……うーん、聞いたことあるようなないような……。少なくとも俺は会ったことないなあ。悪いねえ。ラフカディオさんが英傑に会えるように祈るのなら任せてくれよな! こう見えても教会に世話になってるんだ」
ヴァン:明治ステージだと英傑は迫害されてるんでしたっけ。
GM:そうです。
灰:妖異が勝った世界ですからね。
ヴァン:こわーい!
英吉:頬をかきながらそう返すも、そんなことを見ず知らずの人間に聞くなんて怖いもの知らずだなーと思ったり。
GM(ラフカディオ・ハーンに扮して):「もしかしてあなたは……」
ヴァン:ぐいぐい来るな、ラフカディオさん(笑)。
GM:アメリカ人ですから(笑)。
灰:積極的なんですね(笑)。
英吉:「そ、そんな目で見られちゃ仕方ないなあ。……実は俺は」
GM(ラフカディオ・ハーンに扮して):「…………」
英吉:「純粋な日本人じゃなくて、多分オロシアの方の血が混じってるんじゃないかなーと…………。え、そういう話じゃない?」
GM(ラフカディオ・ハーンに扮して):「あははは。そうですか。あなたは面白い方です」
英吉:「にしても、英傑かあ。そんなのが本当に今でもいるのかなあ」首をかしげる。
GM:おお、いいですねー。このような雰囲気の蝦夷であります。
英吉:あとは英傑の皆さんに任せました!
GM:英吉は英傑としての力を失っています。具体的には次の通り。

・奥義が使用できない。
・覚悟状態になれない。


夏羽:ひええっ。
ヴァン:なにー!?
英吉:わーい! いつでも死ねますね!
灰:いつでも死ねるって(爆笑)。
夏羽:死なないで! 死なないで!
英吉:がんばります。
GM:あなたがたにはたくさん起死回生があるじゃないですか。
灰:そ、そうですね。
夏羽:起死回生3枚……! ちくしょう(笑)。

GM:英吉には【宿星:英傑の力を取り戻す】を渡します。
英吉:いただきましたー! 力を取り戻すって、だから俺は英傑なんてのじゃなくて……(笑)。
一同:(笑)。



●シーン2:黄金の戦士
シーンプレイヤー:夏羽


GM:こちらも回想からになります。

 辺り一帯が燃え盛る業火の中、夏羽は倒れている。もう身体に力が入らない……。

夏羽:「(燃える……これは、何だ、動け、動け……!)」意志だけはある。けれど身体は全く言う事をきかない。これはいつのことなのかわかりますか?
GM:箱館戦争時ですね。
夏羽:なるほど。「ここまでなのか、我らは。ふざけるな……」歯がみして、本当に小さい声で「英吉……」とつぶやく。

 一人の男が近づいてくる。手には黄金銃を持っている。

英吉:嫌な予感がするぞお(震え声)。
一同:わあー。
夏羽:気力を振り絞り、顔を上げる。銃を持っているのを見て「は……我を殺そうというのか? ふっ……この夏羽、ただでは死なぬぞ」と言ってみるけども。

 夏羽の焦点が定まらず、はっきりと男の姿は見えない。
 二人に業火が迫ってくる……。その時、男から放たれた黄金の光が炎を薙いで消し去る。


夏羽:「なに……? そなた、味方……なのか? その光は……」

 ……気付くと。古びた教会のひびが入ったマリア像を見ている。
 箱館戦争(世界最終戦争)から一年後。箱館近くの小さな村。


GM:現在に戻りました。
夏羽:「あれは、何だったのじゃろうな……」と独白する。マリア像を見て「堕ちた我に答えてくれる訳もなし」と頭を振る。

「……夢でも見ていましたか」
 好々爺という感じの老人。教会の神父であり、村人からの信頼厚い相談役の作造だ。今は、英吉と夏羽を養ってくれている。


英吉:おじーちゃんだ!
灰:一転、平和な様子ですね。
夏羽:「白昼夢をな。……我ながら気弱になったものよ。らしくもない。忘れよ」表情は少しやわらかい。作造さんには護られている身だと思っているので。
GM(作造に扮して):「英吉さんに箱館へ食料の買い出しをお願いしました。一緒について行ってくれますかな? 英吉さんの料理は絶品ですからね」
英吉:何を買おうかなー。
ヴァン:得意料理とかあるのだろうか。
英吉:最終的にはカレーとビーフシチューになるのは間違いないんですが、今はまだ西洋料理にいろいろ取り組んでみてる頃でしょうかねえ。
夏羽:うぐ、とちょっと詰まって「……まあ、かまわぬ。世話になっておる身であるからな。しかし……あやつ本当にやる気はあるのじゃろうな……。いや、料理のやる気があるのはわかるが。実際に美味なのが許しがたい……」とぶつぶつ
ヴァン:「まさかこのまま料理人になってしまうつもりではあるまいな」と心中穏やかではない夏羽さんであった。
英吉:それもいいなあ(のほほん)。
夏羽:のほほんめ!では、マリア像を振り返って、一礼をしてから出て行きましょう。
GM:【宿星:英傑を探す】を渡します。
夏羽:仲間を探さなければいけないと。がんばるぞ!


●シーン3:徳川幕府の亡霊
シーンプレイヤー:灰


GM:英吉と夏羽のシーンから時間は数週間前くらい遡ります。
灰:ほうほう。

 江戸。松前藩邸。庭に面した部屋が開け放たれている。
 庭には数人の男女。それらを見下ろすように部屋に雅やかな公家ふうの衣装と派手な化粧をした男が座している。
「ほう。これが弾正台大巡察である川路殿が集められた者たち……」
「はい」


GM:ここに灰はいます。
灰:了解です。頭を下げて控えていましょう。
ヴァン:なんか麿っぽい人が!

 公家風の男は岩倉具視。幕末期には宮廷仕込みの権謀術数を駆使して成り上がり、今や新政府の中枢を担う人物。公式NPCでもある。
 庭にいる偉丈夫は川路利良。薩摩藩出身。史実では初代大警視を務め、「日本警察の父」と呼ばれる。ちなみに弾正台とは新政府の監察組織。


灰:麿っぽいというか麿だった(爆笑)。
英吉:わーい! 川路だ!!
ヴァン:岩倉卿かー。

「お前たち。こちらが岩倉具視どのだ。挨拶せい」
 川路利良の後ろに控える男女。
「元公儀御庭番伊賀組、燦然寺鏡摩。参上いたしました」
「根来寺より呪戒坊、推参仕りました」
「柳生家剣士。柳生刑部。お見知りおきを」


GM:灰も挨拶どうぞ。
灰:「灰と申します。手前、天狗の魔縁では御座いますが、今は政府の狗として励んでおります」頭を下げたまま淡々と述べます。
ヴァン:天の狗から政府の狗になったというわけですな。
GM(岩倉具視に扮して):「おほほ。女子もおるのか。そなた甲賀者とな?」
灰:「は。甲賀の生き残りで御座います」内心、ほっといてくれよと思いながらも答えますね。
GM(岩倉具視に扮して):「くノ一の術とやらに麿もかかってみたいのう。この者たち怪しげなる妖術など使うのか?川路殿」
夏羽:嫌らしい感じだ!
GM(川路利良に扮して):「おいには分かりもさん……。よいか。お前たちに命を下す。蝦夷に行きその地に眠る秘宝を手に入れよ」
灰:「秘宝、でございますか。お尋ねするのも不躾ではありますが、どのようなものなのでしょう。浅学にて、その手の物には詳しくありませんもので」
GM(岩倉具視に扮して):「秘法とはなにか……。麿にも分からぬ。榎本が大坂城から持ち出したといわれる金塊か……」
英吉:十八万両の話は止めてさしあげて(震え声)。
GM(川路利良に扮して):「おいの探索によりますと、その手がかりは黄金の銃を持つ者が知っているということでごわす」
ヴァン:あー。そこで繋がってくる感じなのか。
英吉:黄金銃……。
灰:「はあ、黄金の銃でございますか。手前はそのようなもの見たことがありませんね」
GM(岩倉具視に扮して):「それを探るのがそちの使命よ。よいか、見事秘宝の在処を見つけ出した者は川路殿の部下に取り立ててもらえるように、麿から薩摩の大西郷殿に進言してやるぞよ」

「ただ。その秘宝には世界を変える力が秘められているという話でごわす。……行け」

灰:「御意」その場からは消えます。

「伊賀に甲賀……。まさに徳川幕府の亡霊だのう。おほほ」

灰:エキストラのカラスに手紙を持たせ、鈴葉に飛ばしながら「やれやれ……時代変われど人は変わりませんね。変えるなら自分の力でやれと言いたい」とぼやいてから、蝦夷へ向かうとしましょう。
GM:【宿星:秘宝の手がかりを探る】をどうぞ!
灰:はい、頂戴します!


●シーン4:ロシアハウス
シーンプレイヤー:ヴァン


GM:英吉と夏羽のシーンの数日前くらい。

 陽が落ちた森の中。風の中に雪が混じる。
 ヴァンは一人のヴァンパイアにとどめを刺している。


ヴァン:「やれやれ、往生際の悪い……」ため息つきつつ、倒れ込んだヴァンパイアの胸を刀でサックリ。相手はものすごい悲鳴と共に灰になります。
教授(ヴァンとGMがフレキシブルに扮して):「まあ、往生際の悪さならお前もいい勝負じゃがな」ヴァンの肩の黒猫がボソリ。
英吉:猫しゃべったー!
教授:「ところで、これはまだヴァンパイアに成りたてじゃな。ということは……」
ヴァン:「どこかに主人(マスター)がいるということですか。フフ……」
教授:「なんじゃ、その笑いは」
ヴァン:「いえ、まだまだ楽しめそうだなと思いまして」
教授:「呆れた奴じゃ……」

 森を出ると一軒の酒場がある。

ヴァン:スーッと影のように中に入り、一番きつい酒を注文します。

 酒場の中は大声の異国の歌が耳に入って騒々しい。地元の客がまばらにいる中、一画をロシアの兵隊風の一団が占めて宴会をしている。

GM(酒場の主人の扮して):「騒々しくてすいませんねえ。お兄さん」と酒を出す。
ヴァン:「いやなに、あの手の連中には馴染みがあります」京の勤王志士を思い出しながら。
GM:そのたとえは面白いですね。
英吉:馴染みすぎる(笑)。
灰:沢山いただろうしなあ
ヴァン:「どういう素性の方々なのですか?」
GM(酒場の主人の扮して):「さてね。最近はあの連中がよく出入りするようになってロシアハウスなんて呼ばれちまってますよ」

 一団の中でも一際目を引くのが黒いコートに身を包み、黒皮のコサック帽を被った、流れるような長い灰色の髪の美女。漆黒の丸いレンズの雪眼鏡を架けているので表情は分からないが、こちらを見て薄く笑っているようだ。

ヴァン:「へえ……」その視線に気づいていながら、敢えて無視して酒をグビリと飲み干す。
夏羽:ハードボイルドだ。
ヴァン:「この身体になって何が恨めしいかというと、どんなに美味い酒も水と変わらないことですね」と教授に囁く。
教授:「……おい、小僧」
ヴァン:「はい?」
教授:「あれが見えるか」

 ヴァンたちの席から離れたところに豪奢な箱があり、蓋が半開きになっている。ミイラ化した「腕」が覗いている。

英吉:ひぃ、ミイラ!
灰:酒場に腕を持ってくる。うーん猟奇的。
教授:「あれは……!小僧、あの『腕』を手に入れるのだ。あれこそ”聖人”の遺体の一部!」
ヴァン:「は?」何言いだすんだこのジジイはという声色で返すも、はあーと諦めるようなため息をついてずかずか彼らの座るテーブルに近づきます。

「おい。なんだ小僧」
 大柄なロシア人が立ちふさがる。


ヴァン:「いやなに、そちらの美しい女性に一杯おごらせてもらおうかと思いまして」にこやかに返事すると同時に、背のゲベール銃を鮮やかに引き抜いて、そのロシア人を銃床で殴りつける!

 大柄なロシア人は顔を陥没させ、黒コートの美女の傍まで転がっていく。

英吉:すごいことしてる!
ヴァン:慌てて立ち上がって応戦しようとした両隣のロシア人は、いつの間にか斬られて血煙を上げます。悲鳴と怒号。
GM:二刀流演出か!
ヴァン:その混乱に乗じて、ミイラの「腕」をいただいて店を出る。馬の背に乗って逃亡します(笑)。
灰:積極的だ!
夏羽:すごい殺伐ウェスタンだ!
英吉:よかった、ウェスタンはここにあったんだ。

 黒コートの美女は姿勢を崩さず微笑を浮かべてみている。
 そして見よ。確かに斬られたはずのロシア人が赤い目をして立ち上がるではないか。


教授:「おい!小僧。あいつらを見たか」ヴァンの肩に駆け登りながら。
ヴァン:「やあ、こいつは剣呑な」
教授:「おい!少しはその嬉しそうな笑みを隠せ」
ヴァン:「おっと、失礼」
教授:「まあ面白くなってきたのは確かじゃのう」
ヴァン:「はい。これでまたしばらくは退屈しないですみそうだ」と目を細めつつ、馬を走らせ夜闇に消えていきます。
GM:【宿星:妖異を倒す】をどうぞ。
ヴァン:ありがとうございます!


●シーン5:箱館百鬼昼行
シーンプレイヤー:英吉


GM:夏羽は自動登場です。これはバディオープニングのシーンになります。
夏羽:私の前回のシーンの引きですね。
GM:はい。

箱館。町にいるのは、武士のような身なりの者、洋風の姿の者、アイヌ人、その他の異人、刀を腰に差す者、小銃を担ぐ者が入り乱れている。まさに百鬼昼行という往来。

GM:二人は作造さんの使いで食材の買い物に来てます。
英吉:そんな町の往来の様子を楽しそうにきょろきょろよそ見しながら歩いています。何度も見ているはずだけれども、楽しそうなものは楽しそう。
夏羽:「して、英吉よ。目当てのものはなんじゃ。牛の肉か? それとも魚か?」うんざりしたように聞く。
英吉:「良く聞いてくれた! それも全部買うんだけど、今日はなあ、牛の乳を買うぞー!」カレーにはよく合うと聞いて試してみる許可を貰ったのだ。
GM:なんだかテンションが高いですね(笑)。
ヴァン:料理人ですからねえ(笑)。
英吉:「……あ。これもう牛そのものを買った方がいいんじゃ」顎に手を当てて一人考え込み始めます。
夏羽:「勝手に家畜を殖やすな。作造に迷惑だ」こめかみを押さえつつ、店を探しましょう(笑)。
英吉:「そっか迷惑かあ。それに、俺じゃあちゃんと美味しく世話出来る気がしないし、やめとくかあ」同じく店を探してきょろきょろ。
GM:良いコンビです。
夏羽:往来を行く人を見て「……この国も変わったものよな」と英吉とは反対に顔をしかめます。
英吉:「うんうん、確かに変わったよなあ。変なやつらがいっぱいだ。これじゃどんな変なのが混ざっててもわからないよな」にこにこと。「あ、そういえばさあ……」

 ある娼館の前から少女の抗うような声と男の怒声が聞こえる。

英吉:「ん?何だ何だ?」声が聞こえた途端、中途の話を切り上げてそちらの方へ駆けていきます。
夏羽:「なんじゃ、穏やかでないな」立ち止まってそっちを見ようとして、英吉に駆けだされたので「こ、これ、待たぬか!」と慌てて追いかけます。

 声を発していたのは二人とも異人である。
 白銀の瞳と髪の美しい少女。
 嫌がるその手を引いているのは、カウボーイハットを被ったガンマン風の男。
「お前みたいな上玉を売れば大金が手に入るんだ。こっちに来いってんだ」
 どうやら男は少女を娼館に売ろうとしているようだ。


英吉:ちなみにどんな言葉で話してますか?ロシア語なら分かるんですが。
GM:英語ですね。少女の方は言葉を発していないので分からないですね。
英吉:英語はわからないという設定でも大丈夫ですかね? なんかヴァンさんがわかりそうだし。
ヴァン:教授はわかりそうですな。
灰:私はそもそも外国語が話せないかなあ(笑)。
GM:理解できる、できないはPCの自由でいいですよ。
夏羽:では読み書き会話できないけど、神パワーでなんとなく相手が言わんとしてることはわかるみたいな、便利な方向でいこう!
GM:天下繚乱はその辺りは自由です(笑)。
英吉:「よく分からないけど、嫌がってるみたいに見えるぞ。止めてやれよ」眉間にしわを寄せて男の手を掴みあげて話しかけます。
GM(ガンマン風の男に扮して):「ああ。なんだ!おめえは」と殴りかかってきますが。
英吉:はい! 掴みかかかったけども、喧嘩はからっきしなのでそのまま拳は当たると思います(笑)。
GM:ええー!?
英吉:「まずは女の子にちゃんと話をだなぁ……っ!?」とか言ってる途中あたりでですかね。

 ガツン!
 英吉は殴り倒される。


GM(ガンマン風の男に扮して):「なんでえ。からっきし弱いな」と言って少女を引っ張っていこうとします。
夏羽:「英吉! 何をしておるか!」とそこに駆け寄る。
GM:面白い関係性です。そうかこういう感じになっていくのかー(笑)。
英吉:玄武だし、なるべく「暴力はいけない。話し合おう!」ですかね(笑)。
GM:いやいや面白いです。
夏羽:少女を引っ張ろうとしている男の腕に、細腕で抱きつくようにして「貴様、この夏羽の連れに手を出して、そのままで帰れると思うな?」と魔性の目で睨む。男は心からの恐怖に襲われる……。
英吉:土蜘蛛っぽい!! 素敵です!
ヴァン:魔性の凄味があってよろしいのではないでしょうか!
灰:土蜘蛛の眼光は痺れそうだなあ。
GM(ガンマン風の男に扮して):「お? なんだこっちもなかなかの美形じゃ……」しだいに顔が恐怖に引きつり「うわあああ!」と言ってその場にへたり込む。

 ガッ、ゴーン!
 どこかで銃声と鐘の鳴る音が同時に響く。


英吉:「夏羽! 危ないから下がって」なぐられた箇所を押さえているうちに何が一体起きたんだと男と夏羽さんを交互に見つつ、さらに銃声と鐘の音の正体を探してきょろきょろ。
夏羽:「言うは威勢がいいな、ぬしは……。面倒そうだ、ここを離れるぞ」と英吉の袖を引っ張る。女の子の方を見て「ぬしもじゃ。はようせい!」

 英吉は目が吸い寄せられるように……。少し離れた食事屋の前に、黒い帽子とスーツを上品に着こなした紳士、だが腰にはガンベルトを巻きその手に持つ拳銃の銃口をだいぶ離れた櫓の上の鐘に向けている。

英吉:すごい! ウェスタンだ!!

 もしや、あの遠くの鐘を拳銃で撃ったの!? まさに神業。
 黒い服と鉤鼻の顔。まるで鴉のようだ。目にも止まらぬ早業で拳銃を腰のホルスターに落とし込む。その横には兵隊服を着た禿頭巨漢の男が立っている。


ヴァン:思わせぶりな二人組が登場だ。
灰:何者なんだろうか。
英吉:神業の主を見つけて目をキラキラさせて、その腕を賛辞しようと痛みも忘れて立ち上がりかけたところで、夏羽さんに袖を引かれて我にかえります。「そっか、ここは逃げた方がいいのか。じゃあ行こう!」そう言って自分も女の子に「とりあえずここは一旦出よう!」と声をかけます。

「あ、兄貴ー!」
 夏羽に恐怖した男は、鴉のような男と巨漢の方に走っていく。
 鴉のような男は手を拳銃の形にして英吉と夏羽を指さす。にやりと笑って「バン」という形に口を動かす。そして去っていく。


英吉:兄貴かっこいい。
夏羽:「(人買いか……? しかし妙な。呪いでもかけられとらんじゃろうな)」思わず肩を払う。
英吉:「いやあ。さっきのすごかったよなあ。夏羽あれ見た?」と能天気な事を言いながら夏羽さんと女の子と共に走り去ろう。
夏羽:「で、英吉よ。ぬし、どうするつもりじゃ。この娘」と自分が声をかけたのは棚に上げて聞いておく(笑)。
英吉:「とりあえず、教会まで連れて行こうか!」


●PC間コネクション

GM:オープニングフェイスも終わって各PCの様子もわかったと思うので、PCコネクションを取りましょう。

・英吉→夏羽

英吉:うーん。「好感」か「友情」かで悩むけどもここは「友情」で! 夏羽は一緒にいて面白いなあ。
GM:はい(笑)。いいですね。

・夏羽→灰

夏羽:悩みますが、新政府軍という触れ込みですので「任意」を選択して「警戒心」ですかね。
灰:警戒されてますね。嬉しいです。
GM:はい。OKです。

・灰→ヴァン

灰:ヴァンさんへは「任意」を選択して「不気味」にしておきましょうか。
GM:面白いですね!

・ヴァン→英吉

ヴァン:「興味」で。面白いなあ、同じ黄泉還りなのに陰(かげ)がない。妖異だったら斬ってみようかなあ。
英吉:斬られる!?
夏羽:物騒だ!

GM:なんとも全体的に奇妙なコネクションが結ばれましたが、面白くなったのではないでしょうか。これで行きましょう!
一同:はーい。


-その2につづく


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